さいたま市のうらわ美術館へ。
『融点・詩と彫刻による』鑑賞。
うらわ美術館は「本」を一つのテーマに、コレクションしている。
今回は、詩人と彫刻家のコラボレーションによって「本」の意味を探求しようとするもの。
私は大学で、20世紀芸術論という授業をとっている。
自分の専攻とは異なる芸術系の授業なのだが、この1年、刺激を受けた授業だった。
2学期に教えて頂いたのが、著名なアーティストの河口龍夫先生。
その河口先生が出展されていると聞き、この美術展に足を運ぶ。
詩と彫刻は、どのように融合するのか。
河口氏と詩人・篠原資明氏の作品。
薄暗く広い空間に、天井から様々な高さに吊り下げられた銅版。
一枚一枚が上空からの光を浴びて浮かんでいる。
銅版には文字が型抜かれ、地面に光の文字を落としている。
その空間に入った瞬間、身動き出来なくなる。
今まで経験したことのない、強烈な緊張感と心地よさが同居していた。
自分の背丈より高い所に浮かぶ銅版。
その下に潜り、文字を手に受ける。光を掬う。
文字が生き物のように思えてくる。なんだか暖かい。
手のひらを微かに揺らすと、彼らも寄り添ってくるのだ。
「文字」の拡がりを見たようだった。目で見るだけではない。「文字」という感触。
ふと、鑑賞している人を見てみる。そこにまた、新たな風景があった。
雲の隙間から差し込む光を、人が浴びている。
人は手に本を持って、それを見つめている。まるでそのような景色。
人々が天からの贈り物であるような、「詩」を読んでいた。。
この作品の他にも、
村岡三郎氏と建畠哲氏の作品、若林奮氏と吉増剛造氏の作品があった。
美術館に置かれた詩は様々な形をとっていて、普段と違うその姿に魅了された。
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